2015/12/19 (敬称は省略します)
黒田日銀に翻弄された900円乱高下
●もう軽減税率騒動で財務省、税調の目を覆う威厳の館の落ち目が日銀にも歯切れの悪さで飛び火してきている。 異次元の呼称もどうやら安倍官邸に奪われたのかもしれない。 わたしはこの春くらいから両者に人知れない溝ができ掛かっていると思った。 黒田日銀が油の下落、つまり半値が一年経っても上向かないので黒田ミクスの2年以内の2%物価上昇がほとんどゼロベースになっていることで切歯扼腕の思いが募っていた上に賃金の回復が全般に波及しない苛立ちを政府に対しても内々で含むところがあったように見えた。 そしてここ最近ではデフレ脱却はどうやら16年いっぱいはというある意味屈辱を自認せざるを得ない状況に対する苛立ちからも迫る年内にやらずもがなの似て非なる似非バズーカの空砲でかましたのもやはり財務省出向中のプライド高き高級官僚のなせる業と言ってもよい。 政府官邸の丁寧なサポートもなく金融の舵取りだけでの限界を彼は痛切に味わっているはずだ。 そしてなおきのうの弁明口でも結論的には賃金への跳ね返りの未だしが、この物価騰貴の不如意の最大の障害と断じているのだ。 もうこれは日銀にしては切なる願望以外に現実的に打つ手はないことだ。
田畑には水は行き渡るくらいに張りつめているのに、種まきが無いのか遅いのか肥料が少ないのかは埒外の仕事だと突き放したい気持ちが、今回の中途半端な紛いのバズーカが投資家に見破られたと言えそうである。 しかしそれ以外に油の問題が巨大で広い煙霧となって一向に晴れない。 加えてアメリカの金利の引き上げが一昨日に決定したことが、黒田の背中をつい思わずに押されたとものとして空砲でももしやの可能性、つまり期待気分に賭ける錯覚作用を目論んだのだ。 切羽詰まっている黒田には表は澄ましてはいても内々ではあり得ることだし、彼の経歴とプライドからもできないとはいえない。 先延ばしてもと今まで何度も婉曲にずらしている。
政治の立場からは安倍官邸とすれば、来年の乾坤一擲の夏の参院選、あわよくばダブル選挙に呼応するタイミングをのろしの意味で阿吽の呼吸で思い定めてたかもしれない。 そのことから見ても黒田VS安倍には意思の疎通が前よりは拡がっているのかもしれない。 ここまで投資家の思惑が混乱すれば今度は明確に狙いを澄まして打つべきだが、本音としては黒田の前々からの口癖の経済の基調は中長期では上昇トレンドのパフォーマンスは維持されていて崩れてないは裏の裏では勘繰りもないではない心理も働くのである。 とにかく政府のGDP、600兆円も日銀の2%物価上昇のすべてが賃金の全般的な引き上げの有無に確実に収斂してきていることだけは逃げようはない。 その意味ではもうロジックはもはや通じない話になってしまっている。 実行と成果があるのみだ。 それは政府の仕事で日銀は祈るだけだ。 つい黒田が詰りたくなるなるのも分からぬでもない。
こんな時には安倍はマキャベリズムと言われて裏筋を問われてもあらゆる使える手段を探しても敢行する。 そんな時にもブラック首相の呼称も顧慮しない。
経団連に対してもさらに恫喝するかもしれない。 例えば携帯電話価格の引き下げに介入して改善を強行したように。 やり方は別にしてもこれくらいやらないと現実は変えられないかもしれない。 その意味では安倍も窮鼠猫を噛むの心境でもあろう。 これを蛮勇とすればそれも良しの非常の秋に今はあるのかもしれない。 安倍も黒田も2万円の壁の跳ね返しの強さにはたぶん辟易しているのはお互い通じているはずだ。

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